イタリア行きたい。

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仕事前に映画は見ない方がいいかもしれない(ゴジラ キングオブモンスターズ 感想)

今日ははじめての試みで仕事前に映画を見てみた。

 

最近映画レビューから死ぬほど遠ざかっているが、映画を見ていないわけでは無くむしろ前よりもたくさん見ている。5月は4本見た。書かないのには理由があるようでない。ジゴワットレポートさんのブログ記事で書かれる内容が正に僕は感じていたことだなと思うことが多いので、わざわざ文章にしなくてもいいやと思うようになってしまった。

今日見たのは「ゴジラ KING OF MONSTERS」

見ていてとてもしんどかった。特撮映画をこれでもかと言うくらい最近見ており、そのうえアニメ版ゴジラの映画もすべて見た。それぐらいゴジラ熱に浮かれている状態だ。今回の映画、一言言って疲れた。劇場であそこまで脳みそが回転していたのは久しぶりだ。先日見たエンドゲームは最高だったし、名探偵ピカチュウは神だった。プロメアもとんでもない。しかし、ゴジラは見せ方が違ったのだ。上映時間たっぷり登場するモンスターたち。日本が表現したかった『怪獣映画』をこれでもかと言うくらい終始登場させ続けていた。まず過去作品からの設定の踏襲がすごい。ゴジラ出現の理由も、ギドラと戦うべき由縁も、モスラの姫御子も、ところどころが懐かしく、そして集大成だった。日本人がやろうと思っていたことを代わりにやってくれたのだ。

 前評判ではヒューマンドラマが薄く怪獣映画を見せられているというレビューがあり、好評であった。そこがやはり良かった。『怪獣』という圧倒的存在の前に人間ができることなど限られているのだ。人間たちはそれらの戦いの余波になすすべも無い。我らができることは、少しの方向付けだけなのだ。真っ正面から抗うのは途方も無く不可能な話なのである。そこを十分に表現してくれたことも本当に良かった。

 それがある故に「シン・ゴジラ」の良さも今回の映画のおかげでさらにきわまった感じがする。不可能を前に日本人たちはどのようなトラブルシューティングを行うことができるのか。あの映画はすさまじくすごかった。

 脱線もほどほどにして、今回の映画を見終わった後の疲労感はすごかった。最初から最後まで怪獣を見せつけられたのだ。手に汗を握らされ続けた。翻弄される人間が故に、正にその現場にいるかのような錯覚を起こしてしまい、常に命の危険を感じてしまっていた。エンドゲームやポケモンは完全に観客であった。しかし、ゴジラでは同じく『翻弄される人間』であったのだ。通常の時の倍以上の疲労感が体を支配している。

 これから職場で仕事をする人間の精神状態では無い。僕から言えることは、没入感のある映画を仕事前に見てはならない。これはお兄さんとのお約束だぞ。