イタリア行きたい。

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人間の真価を問われる遊び『厨二病しりとり』を君も始めないだろうか

久しぶりに好きなブロガーさんの記事を読んでいて「ローカルルール」の遊びについての記事があった。

 

私にも鮮烈なローカルルールの記憶がある。

 

例えば「戦争」というゲームを御存じだろうか。名前からも想像できるように、反社会勢力の人間が広めたとしか思えないゲームだ。

ゲーム内容にも狂気を感じるものがある。おぞましさを感じるようなルールであるが、アリの巣にお湯を入れて虐殺するような無邪気な子供たちの発想というものから生み出されたものと考えれば妥当ではないであろうか。

ja.wikipedia.org

調べてみたが、軍艦じゃんけんというのが、正式名称だそうだ。

当時は全くルールのチョキ「朝鮮」グー「軍艦」パー「ハワイ」の意味を理解せずに、相手のこぶしを粉砕するまで攻撃を続けるという目的で「戦争」を遊んでいた。

中学生になりその真実を知ってからは、私のこぶしはなんと恐ろしいもので攻撃されていたのだと自覚し、眠れない夜を過ごした。

俺のこぶしはもう穢れてしまったのだ。

 

それ以来、「戦争」は一度も遊んでいない。

 

さて、本題に入るが私は大学時代おっくせんまん程の暇な時間を持て余していたじゃぱーん。

そこで友人や先輩と遊んでいたのが『厨二病しりとり』である。

中学時代から私は自分のことを選ばれた臣民であると自覚しており、この体からにじみ出る異能をどこで発揮するべきかと機会をうかがい続けていた。*1

 

大学生になってもその異能は止むことを知らずに、ついには抑えることができないほどに私の心を侵食していったのである。*2

 

どこかでこの”異能(ジギル)”を発散しなければならない。そうしなければ地球がヤバい。どうヤバいかはわからないが、発散する機会をつくらなければならない。

 

そう思い、友人たちを巻き込んだデスゲーム『厨二病しりとり』を始めることにしたのだ。

 

ルールは簡単である。某集英社の人気コミック「ONE PIECE」ばりに有名な「しりとり」というゲームを厨二病の言葉限定に縛ってするだけである。

 

そもそも「しりとり」というゲームは【尻を獲る】から分かるように相手の魂と自分の魂を奪い合うデスゲームであることをわかってもらいたい。

 

「しりとり」というゲームには基本的に終わりがなく、果てしなく時間が有り余ったときにやるが、たいてい決着がつかないままその時間を終えてしまい決着がうやむやになるか、陰湿なクレバープレイヤーの執拗な「る」責めなどによって、脛を狙ってくるキックボクサーばりの勝ち方で決着がつくかのどちらかである。

なにも気づかずに、「ん」を言ってしまい自爆するのはとてもかわいいと思う。

 

たいていのしりとりは決着がつかずにただ時間だけを奪っていくという魂を無駄に削るデスゲームだ。

 

それを凶悪に魔改造したのが、『厨二病しりとり』だ。

 

①「輪廻転生」であったり「バスターソード」など当然厨二病であるワードをはじめ

②「挟撃のガイア」や「衝撃のファーストブリット」といった〇〇の××といった無限に組み合わせて厨二病単語を作り出すのももちろん良い。

③挙句の果てには「スクリーンセイバー」や「ビルト・イン・スタビライザー」など、技名でもないがなんか響きがかっこいい単語も使用していいのである。

 

ちなみにゲームを加速するために②を使用する場合は、使った”単語”は二度と使うことができない。

 

つまりこの戦いは語彙力などではなく己の”異能(ジギル)”をいかに持っているかのデスゲームなのである。

 

究極的に暇なときには2時間程度やり続けたこともある。

 

気付いたであろうか?

中学時代からため続けた”異能(ジギル)”を前にしてはこのデスゲームは無限に続いてしまうのだ。

 

それゆえ、このゲームには終わりを設定してある。

エンド・オブ・ザ・ワールド」や「世界の終焉」という単語を使用することによってゲームを終了することができる。

 

そう、プレイヤーの手によってこのゲームは終末へと向かうのである。

それゆえ、このゲームは芸術なのだ。世界の終末までにどのような単語をたどっていくのか、ゲームが一つのパッケージとして完結する芸術作品なのである。

 

大学時代の私はなんてすばらしいゲームを作ってしまったのであろうか。

自分の”異能(ジギル)”が恐ろしい。

 

異能をジギルと表記する作品といえば、

 

ダーウィンズゲーム 1 (少年チャンピオン・コミックス)

ダーウィンズゲーム 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 

 

君も己の”異能(ジギル)”を解放せよ。

 

追記:先日、職場で『厨二病しりとり』をやったら死ぬほどつまらなかったです。

*1:一般的に厨二病と呼ぶ

*2:厨二病を卒業できなかった人類を歴史の敗北者(The loser of history)と呼ぶ